ヘルニアは特に腰椎に出現する場合が多い骨の病気の一種です。また腰痛以外にも様々な痛みやしびれといった症状をもたらします。椎間板ヘルニアになると出現する代表的な症状として、片側に起こる下肢痛があります。
臀部から足の先までにかけて、猛烈な激痛を訴えることが多く、よく自分で咳やくしゃみをしただけでも激痛が起こる、とか、外出して車のエンジン音を聞いただけでも神経にさわる、などと形容されます。
また、ヘルニアがあまりにも大きい場合には、両足に症状が出る場合もあります。この痛みは、坐骨神経痛と呼ばれ、腰部の坐骨神経を圧迫することによって起こる症状です。
腰痛、坐骨神経痛の他には、感覚障害や冷感なども起こりやすくなります。これらは充分に安静を保ち、医師の指示にしたがっていくことで回避されますが、無理な仕事を続けなければならなかったり、痛みを起こすような動作を継続させてしまうと起こる恐れがあります。
またヘルニア自体が大きくなってきて、長い間痛みが起こるような場合、排尿障害になって手術を検討しなければならなくなります。
ヘルニアでは筋力の低下が必ずといっていいほど出現します。筋力が低下してくると、腰部の背骨を支えることができずに、いつまでもコルセットなどの装具、痛み止めなどに頼らなければならなくなります。
痛みが少ない場合、トレーニングやストレッチをしても痛みが出ない場合には進んでリハビリをする必要があります。ヘルニアの症状はとても我慢できないようなもの、と形容されますが、急性期を過ぎればその状態も大分安定してきます。
慢性期になったら、出来るだけ筋肉を鍛えて、コルセットとしての自然な役目を果たすようにすることが大切です。病院で検査を受け、ヘルニアだと分かったら、まずはどれくらい安静にすればいいものかを確認したり、リハビリなどについても、ある程度検討出来るような治療メニューを組み立てることが必要です。