腰痛に多い椎間板ヘルニアは、腰椎と呼ばれる背骨が何らかの圧迫を受け、椎間板の中にある髄核が殻を破って外に飛びだしてしまい、神経根を圧迫し、痛みやしびれが出る症状のことを言います。
神経症状として顕著なのが太股や足の先の痛みや痺れですが、悪化させると排尿障害や感覚麻痺にまで及び、手術を検討する場合もあります。
また、急性期の痛みはとても激しいため、社会復帰を早期に達成したいという場合も早期の手術を検討しますが、このような場合にはレーザー治療が適しています。
PLDDと呼ばれるレーザー治療は、椎間板そのものにレーザーを照射し、蒸発して内圧が下がったヘルニアの箇所に、飛び出してしまった髄核が戻ることを期待します。
PLDD治療に要する時間は10分程度とも言われ、とても効果が早く現れる手法です。
しかしながら残念なことに、全てのヘルニアに有効ではなく、症状が悪化してしまっている場合は、断念せざるを得ません。
また保険適用が出来ない先進医療ですので、全ての治療費は腰痛患者さんのみの負担分になってしまうというデメリットがあります。
低侵襲性の代表格のような術式ですが、初期の治療においても、20万円位はかかると言われています。
ラブ法は整形外科で処置可能な、とてもオーソドックスな術式です。全身麻酔をかけてから数センチほど切開し、腰椎の一部を削ってから、神経を圧迫しているヘルニアを切除したり、摘出してしまう方法です。
治療に要する時間は1時間程度で、退院までの期間は平均で2週間程度です。術式として目視下か、あるいは顕微鏡や内視鏡などのリモート操作法か、という大きな違いがあります。
前者は最もオーソドックスな手法で、執刀医が目の前にある患部を操作しますが、後者ではそばにモニター画面を設置して、手は目の下、目はそのモニター、というようにバーチャルリアリテイ的な環境での操作になります。