腰痛体操にも様々ですが、特に高齢者の腰痛患者さんにとっては、本当に体操をして効果があるのか、または、体操を行ってもいい状況にあるのか、などのいろいろな問題も生じてきます。
高齢者の腰痛患者さんの筋肉は衰えが大きく、体操出来るような状態にあるかを判断することは、若い患者さんに比べるとかなり難しくなってきます。
まずは医師のチェックの元で実践をしてみて、その痛みや疲労感などをチェックしていくことが大切です。患者さんにとって出来る体操法を見つけ、工夫をして、その方法に慣れていくことも大切です。
慣れてきたら他の方法を試したり、少しずつメニューを増やしていくことも可能です。このように腰痛体操は患者さんの年齢や体力にマッチしたものを選び、また痛みが少ない時期を選んで積極的に取り入れていくのがベストです。
立った状態で腹筋を収縮させる運動方法として、まず片手をみぞおちに置き、他方を下腹部に強く当てて腹部の筋肉を充分に収縮させながら、両方の手を近づけます。
この体操をゆっくりと、約10回ほど繰り返します。この腹筋運動は腰痛にとって大事な筋肉を運動させ、背骨をサポートできるようにするために行います。
腹筋、そして背筋は特に腰痛にとっては大切な部位ですので、腹筋が弱い患者さんは腹筋をより多く鍛え、逆に背筋のほうがめっぽう弱いという患者さんは背筋を鍛える必要があります。
高齢者の方の腰痛は筋力が低下してしまったことが原因になることが多く、その筋肉をまず軟化させる傾向に持っていくことが望ましい体操方法です。
出来るだけ無理をしないで、ゆっくりと科学的な方法で行い、遊び心のある体操、好きな音楽を使用したものなど、遊戯的な要素が含まれているとよりやりやすいと言えます。
高齢者の方の体操では、体を存分にリラックスさせることが肝心です。無理をしてやりたくもない体操をしなければならない、と思ってしまうと、それだけ効果は薄いものになってしまいます。
無理をせず、自分のペースを守りながら実践することが長く続けれられる秘訣です。