高齢者の腰痛治療における大事なポイントは、まず治療を積極的に実施できる部分とそうでない部分をきちんと分けることです。
腰痛だけが持病である、という場合は治療も積極的にできる範囲が広くなりますが、持病が多いというケースではやはり消極的になる部分が多くなります。
腰痛に悩む高齢者は多くいらっしゃいます。やはり齢を重ねればそれだけ負担が積み重なり、その影響は腰には特に出やすくなります。
骨や筋肉はまた、衰えが進行しますが、それに応じて生活の仕方を変更することも難しくなり、常に痛みを抱えながら習慣を消化しなければなりません。
しかし、この腰痛を抱えたままの生活を続けることで寝たきりになったり、他の病気になってしまうことは十分に考えられます。
高齢者に多い主な腰痛は、骨粗しょう症、脊柱管狭窄症、変形性脊椎症などです。骨粗しょう症は骨からカルシウムが減っていき、骨自体がスカスカの状態になってしまいます。
骨粗しょう症は年齢と共に進行すると言われますので、常にカルシウムを補うことが必要ですが、食生活習慣を変えることは若い世代よりも難しいため、習慣性を持たせるのはなかなか難しくなります。
骨粗しょう症で骨折を起こすと、激しい痛みが起こります。生活をすることもままならなくなり、立ったり歩いたりという動作もできなくなり、寝たきりになる可能性が大きくなります。
骨がそのまま曲がらないように、サポーターをしたり薬物療法を用いて痛みを軽減させ、徐々に復帰させることが大切です。
カルシウムの補強については一日に約800mgから1000mgのカルシウムが必要です。食事のみで毎日、ということはなかなか難しいため、サプリメントを用いる場合も多くなります。
また、このカルシウムを補強するために大切なのがビタミンです。ビタミンDが効果的に働くように、日光浴をすることも大切です。
その他にはやはり適度な運動が必要です。散歩などをして筋肉を慣らし、骨のサポート力を高めるようにしてください。