病院で、あるいはご家庭で出来る腰痛の治療法として広く用いられているのが、治療器を使用した方法です。
牽引と似たような効果があるものとして、減圧法があります。人間の上半身は体重の半分以上を占めることから、上半身を宙に浮かせ、腰への負担をゼロの状態にしたうえで、腰部の運動、下半身の運動をすることで、リハビリ的な効果が期待できます。
慢性ばかりではなく、急性の場合でも用いられることがあります。二足歩行により立っていることが多い人間の体は、寝ていたり、プールでリハビリすることで痛みは軽減されてきます。
また陸上での立位を維持したままリハビリをすることにはやはり限界があります。このことから、腰痛の悪循環を避けながらできる減圧法の可能性はとても大きいことが分かります。
これと同じようなものとして、浮腰式のタイプもあります。患者さんが体を横たえることなく、座位を取ってから上半身を支え、その後で椅子を下降させてから運動をしたり、そのままの状態を保つことでストレッチ効果を得ることができます。
状態としては牽引と似ていますが、引っ張ったり、無理な力を加えたりということがありません。上半身の重さが無く、減圧された状態で骨盤や腰椎、股関節などの運動をしたり、意識的にストレッチをすることもできます。
価格も高く、家庭に導入するには場所も多くとってしまうタイプの治療器はあまりお勧めできません。量販店で販売されているようなものはほとんどありませんので、出来ればそれらをリハビリ設備として導入している病院で定期的に治療を受けるのがいいと思います。
家庭で出来るものとしては、低周波治療器が上げられます。特に疲労している筋肉を癒すには適切な処置です。
皮膚に電気を通すことが出来るパッドをあてて、10分程度電気を流せば、筋肉の運動効果もあります。あまり適用し過ぎないように、タイマーを用いて継続させていくことが大切です。