女性がお産をすると、それまでは一切、腰の痛みなど無かったのに、産後から初めて腰痛になった、という場合も多いようです。
例えば、夜中に赤ちゃんが夜鳴きをした場合に、無理な姿勢で授乳をしたりすることが多くなると、ますます腰の痛みが激しくなったり、頻繁に抱っこできない、というようなまでに痛んだり、ぎっくり腰のように痛むという場合もあります。
これらの原因として考えられるのは、ホルモンの影響や、骨盤の異常、姿勢の問題などがあります。妊娠中から産後の半年程度にかけては、リラキシンと呼ばれるホルモンの影響によって、 骨盤の仙腸関節の周辺にある靭帯が緩んでしまい、そのことで骨盤がゆがみ、腰の痛みが起こります。
赤ちゃんが比較的大きい場合は、特に骨盤にストレスがかかったままになり、産後一ヶ月程度は痛みが消えない場合も多くあります。
赤ちゃんを妊娠してから半年も経つと、徐々に姿勢が反る方向に曲がってくる場合が多くなりますが、この姿勢によって腰への負担が軽減されても、骨には疲れが残り、腰の痛みを発生させます。
産後も赤ちゃんを抱っこしますので、姿勢を矯正する暇がないという場合がほとんどです。子育てに腰の痛みが重なって、ストレスもだんだんと増えてくると、なかなか治らない状態になってしまいます。
これらの原因に対処することはある程度はできますが、完全にというわけにも行きません。痛みが大きい場合にはできるだけ安静にしておくことが大切です。
そうしなければより腰の痛みを悪化させてしまう原因となり、子育ても満足にできなくなってしまいます。子育てのためのコルセットやベルトなどを常用すれば、子育てのストレスを軽減させることができます。
また、痛みが無い場合にはよくストレッチや体操をして筋力をつけ、腰の痛みを解消させていくことが大切です。水中でのトレーニングは特に効果があります。
高い浮力のある状況で腰を自由にした上で、他の筋肉を効果的に鍛えていくことができます。軽く泳いだり、歩行などをすることも勧められます。